矯正治療の開始時期は?

   

矯正治療の開始時期は、患者さんの症状により異なり一定ではありません。

受け口、出っ歯、開咬(奥歯で咬んだ時、上下の前歯が咬み合わない状態)など上下の顎の大きさや位置の不調和が関係している場合には程度によって異なりますが、一般的には早めに治療を開始した方が良い場合が多く、特に骨格的な要因が強い場合には乳歯の時からはじめる場合もあります。

上下の顎の不調和がなく、歯と顎の不調和でおこる歯列不正。つまり顎の大きさの割に1本1本の歯が大きい場合におこりやすい、乱ぐい歯や八重歯のような場合は、永久歯がすべてはえそろう頃(小学6年生くらいから中学2年生くらいまでが目安)にはじめた方が効率的な場合もあります。

矯正治療は大人でもできますが、顎の骨の成長に対するアプローチができませんので、治療方法の選択肢が限られ、患者さんの希望通りには治療をすすめられない場合があります。

また、指しゃぶりや舌のくせ、頬づえなどの不良な姿勢、さらに耳鼻科的な問題(鼻炎、扁桃肥大、アデノイド)が不正咬合に影響していることもあります。

いずれにしても専門的な判断を必要としますので、気が付いた時には一度かかりつけの歯科医に相談されることをお勧めします。